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ウィーン国立歌劇場【運命の力】

2010. . 13
Wiener Staatsoper
G.Verdi “La Forza del Destino”

2009.12.23 19:00

Marchese di Calatrava・・・・・Dragoljub Bajic
Padre Guardiano・・・・・・・・Ferruccio Furlanetto
Leonora・・・・・・・・・・・・Nina Stemme
Don Carlo・・・・・・・・・・・Marco di Felice
Alvaro・・・・・・・・・・・・Francesco Hong
Fra Melitone・・・・・・・・・・Sorin Coliban
Preziosilla・・・・・・・・・・・Nadia Krasteva
Mastro Trabuco・・・・・・・・・Benedikt Kobel
Curra・・・・・・・・・・・・・・Simina Ivan

Dirigent・・・・・・・・・・・・Paolo Carignani
Inszenierung・・・・・・・・・・・David Pountney


€4(ロイヤルシート下)の立ち見席で見た。当日券発売20分前に行ったらすでに35人ほど並んでいた。けど、席の位置としては前から二番目で、上に屋根がかぶらないいい席で見ることができた。

IMG_1633_convert_20100213001848.jpg

この公演はフルラネットお目当てで買ったが、他の歌手たちもなかなか良かった。特にシュテンメ。他の主役男声2人は声こそは悪くないものの、下手な演技で白けまくってしまった。

フルラネットは相変わらずくせのある声で魅力的だった。声量もまだまだ充分で、これから先も当分は聞けそう。安心した。特に目立った演技はしなくとも声で魅了できるし、立って歌っているだけでもその貫禄と、歌唱からにじみ出てくる神父の温かみで総合的に満足できる。シュテンメは奥深く、余裕のある声でたっぷり歌っていた。フリットリのふくよかな声を連想させたが、シュテンメはさらに鋭角的な響きも使い分けて出すことができる。今回の公演は彼女とフルラネットの、2幕終盤の二重唱がハイライトだった。

他の男声お二方はこれがウィーンデヴューだったらしい。アルヴァーロを歌ったホンは11月、トリエステの「トロヴァトーレ」で聞いて、声がいいのは知っていた。が、今回も前回も演技が皆無。いや、何もしない方がまだまし。両手を前に出して60年前のオペラさながらのアクション。しかもそれを1つのアリアで何回繰り返したことか。いくら声がいいとはいえ、21世紀はこれでは通用しない。ただ、声がいいことはすこぶるよくて、高音も滅法強い。声量も異常なまでにあり、高音を伸ばすところでは鼓膜が破れるんじゃないかと思うぐらいだった。この日一番喝采を浴びていたようだが、あとは演技が問題。それをクリアすれば滅多に現れない逸材と言っても過言ではないと思う。まだまだ若いようで、楽屋口にはご両親と思われる韓国人中年夫妻の姿が見えた。

ドン・カルロのディ・フェリーチェも同じくウィーンデヴュー。彼もやはり棒立ち、紋切型の手の動き。2人ともイタリアでのキャリアを積んでいるので、イタリアではこれでまかり通っているのか?と思ってしまう。イタリアでもここまでひどいこともそんなにないと思うのだが。確かに演出よりも声重視なのはイタリアの傾向としてみられるが・・・。彼も声量はあり、聞かせるとこでは聞かせたが、ずしんと来る声の芯のようなものがない。特に高音に差し掛かると、振幅の細かいヴィヴラートでごまかしてはいるが、音の中核が欠けていて空中分解してしまいそうな声の時もあった。3幕、友情を誓った戦友がアルヴァーロだと判明した後、復讐を誓う場面は、なんとも張りのない、いっぱいいっぱいの声のように聞こえた。もっともテンポが遅すぎて、緊張感のないものになったのは指揮者のせいでもあると思うが。

プレツィオジッラのクラステヴァは日系アメリカ人のような顔つきだったが、真相は分からない。ショートパンツ、赤い衣装のカウガールのような格好での登場だったが、スタイルが良くなかなか似合っていた。細かいステップを踏んだり、踊ったりするとこもあったが様になっていた。しかし歌唱面では少々難あり。地声と裏声(でいいのかな?)の境目で声が裏返ることもしばしば。そして両方の声質があまりに違いすぎて、まるで違う人が歌っているかのように聞こえた。もともと重めの声のようで、言葉の面でも小回りがあまり利かないようである。3幕最後の「ラタプラン」では「ラタプラン」と言えずに「ラタパン」となっていた部分も見受けられた。まぁ、これも指揮者が歌手を無視してテンポを上げまくったところに原因がありそうだが。

フラ・メリトーネのコリバンは好演。暗い結末が待つドラマの中にも、ほっと息をつかせる見事な三枚目ぶりだった。

オケについては、ソロなどはさすがに見事だが、前の2日間に比べると統率がとれていなかった感は否めない。たまに飛び出すパートもあり、これが本当にウィーンシュターツオパーのオケか、と疑いたくなる場面もちらほら。序曲からして緊張感に欠けていることを感じた。ルーティン公演だとこうなる、という悲しい事実。指揮者のテンポの取り方も疑問に感じるところもあり、オケに感動した前の2日の公演(マクベス、トリスタン)とは正反対の印象をもった。

パウントニーの演出は、プレツィオジッラらジプシーや兵隊の合唱の場面を除き、特に大きな読み換えはなかった。白と黒、そして合唱の赤い衣装のコントラストは目に鮮やかでよかったと思う。更紗に映される映像を多用しており、装置のシンプルさを補っていた。序曲ではスクリーンに映像が映されていたが、音楽にぴったり合っていて驚いた。これは指揮者が映像に合わせてやっているのだろうか?そうだとしたら演出が音楽を食ってるみたいであまりよいと思わないが。

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