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ハンガリー国立歌劇場 【皇帝ティートの慈悲】

2010. . 06
Magyar Állami Operaház
W.A.Mozart "La Clemenza di Tito"

2010.5.16 Sun 11:00

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大変ご無沙汰をしております。このブログではハンガリーに行ったっきりになっていますが、今はチューリヒにいます。いよいよ欧州生活も大詰めになったところでやっと時間ができたので、やっと更新させていただきます。すみません。

ブダペスト2日目は待ちに待った国立オペラ。ウィーンの楽友協会、ゴールデンザールの「オペラ劇場版」といったような金色煌びやかな劇場。幸いにもロイヤルシートのすぐ隣のボックスの1列目で鑑賞できたので、それはもう貴族のような気分になれた。今まで行ったことのあるオペラハウスの中で間違いなく1番豪華で優雅な劇場。

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大きさは昨日行ったヴィーグよりは大きいもののフェニーチェよりも小さく、舞台はオペラグラスなしでもよく見える。そして音響がすこぶる良い。響き過ぎることなく、ちょうどよい残響時間。音響の面でも、今まで行った劇場の中でも屈指の良さ。

朝の11時からオペラというのもまた不思議な感じ。

昨日の「魔笛」に続いてまたモーツァルト。しかも偶然にも後期の2作を続けて見る結果となった。しかしいろんな面で昨日の公演とは違ったことがあった。

まずオケがとてもシンフォニックな響きだ。実際に編成は「魔笛」より大きいのかもしれない。日曜朝の公演だからかどうかはわからないが、女性奏者は私服の人もちらほら。花柄ブラウスを着ていた1番オーボエのおばちゃんがやけに目立った。

アダムの指揮はオケとの信頼感が伝わってくるような、安定した響きを引き出していた。このオペラにはコンチェルトかと思うほどクラリネットとバセットホルンが活躍するアリアが2曲あるが、どちらもお見事だ。セストが歌うアリアは1番吹きが微妙な強弱と間を巧く取り、緊張感のあるソロを聴かせた。歌手以上に登場人物の心情を現していると思うほど。2幕、ヴィッテリアのアリアは本来バセットホルンがお供するが、今回はアルトクラリネットを2番奏者が吹いていた。こちらからは1番奏者と対照的に、聴いている人を安心させるような温かい音色と安定感を感じた。まさに適材適所といったところ。この日一番の拍手はこの2人のクラ奏者に送りたい。

演出はもはや何もないようなものだった。張りぼてのローマ時代の建物があり、その前で歌手たちが衣装をつけて歌う程度のものだった。まだNHKのニューイヤーオペラコンサートの方がまともなセットと言えそうなぐらい。

歌手で1番良かったのはヴィッテリアを歌ったTünde。深くてムラのない声(高音が少々絶叫系になるきらいがあるにせよ)がこの劇場の音響のお陰で余計に魅力的に響いた。

セストのAndreaも声量十分で劇場を包み込むような声だったが、もうすこし深い声質だとよかった。彼女は言ってしまえばすこし「うすっぺらい」声だった。

ティートを歌ったのはBentch。名前から察するところ、イギリス系だろうか。イタリア語の発音、特に「R」がたまに英語訛りになってしまい聞きづらかった。これはイタリアでは歌えないなと思った。だからイタリア語を話す人が少ないハンガリーで歌っているのか、などと余計な詮索までしてしまった。声自体もやや癖があり、個人的には好きになれない。個人的に好きではないテナー、ジョン・オズボーンに似た歌い方だったし。

カーテンコールの拍手はやはり昨日のような手拍子形式。しかし公演の出来のせいか、昨日より熱心ではなかった。あまり熱心に拍手を送りたくなるような歌手がいなかったというのも事実。

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ハンガリー国立歌劇場は来日公演をしばしば行っている。僕も何年か前にエヴァ・マルトンが出演する「トゥーランドット」を見に行った。来日公演のチラシに「ニキシュ、ショルティらが指揮し」「豪華絢爛な建築」といったことが書いてあった気がするが、そういうのは実際この劇場に来て目で、空気で感じなければ分からないことのように思う。もちろんウィーン国立やスカラ座などの一流歌劇場は音楽的に充実したものを聴かせてくれるだろうからいいが(出来ればその箱で楽しみたいものだが)、ここのように必ずしも音楽的に世界に誇れるほどではない場合に、その歴史や歌劇場の建物自体を客寄せ要素として宣伝するのはどうかと思うわけです。もちろん「あ、綺麗な建物で公演してるからレヴェルも高いんだ」と思ってチケットを買う日本のお客さんがいるとも思えないですが。

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